弘川寺連歌会    戻る


三十一年三月三十一日
半世吉連歌「連ね歌」の巻
 於 弘川寺本坊書院


発句    連ね歌花の法師に奉らん(慈海)
脇       春風満ちる弘川の里(清實)
第三    足元の啼くうぐいすに誘われて(修三)
四句      今日はどこへと十八切符(俊平)
五句    月ながめ始発を待ちし老夫婦(順子)
六句      紅葉の名所それぞれ思う(弘子)
七句    てんぷらの次に饅頭食ったあと(建夫)
八句      アマゾンで買うダイエット食(由紀江)

初句    床の間の見返り美人に感嘆す(久美子)
二句      相続税をいかにとやせん(保)
三句    この夏は後妻稼業に疲れ果て(貴代美)
四句     蛍飛ぶ宵身のよるべなし(久美子)
五句    宇治川に娘深雪の恋もゆる(保)
六句     うらみつらみの波の音きく(修三)
七句    月の下首級にそえた笛一管(由紀江)
八句     幸若舞いに萩のこぼるる(満里子)
九句    収穫の祭いろどる旅役者(俊平)
十句     丹波亀山千歳のあたり(修三)
十一句  京師には近くて遠き冬の道(建夫)
十二句    ええじゃないかのこだまが響く(こん)
十三句  国中に桜お札が降り乱れ(建夫)
挙句     万事めでたくのどかなりけり(るみ子)

句上  高志慈海(客・1) 今枝清實(世話人・1) 高城修三(宗匠・3) 竹本俊平(2) 山田順子(執筆・1) 松田弘子(1) 村上建夫(3) 小堀由紀江(2) 野中久美子(2) 河内保(2) 城貴代美(1) 奥山満里子(1) 今野和代(1) 中川るり子(1) 石井智子 岩佐水澄子 葛原真由美 杉田繁治 高原早苗 田中哲哉 飛田久子 友永和子 前田正子 嶋岡純子 八ツ尾美佐子 

今回の花の連歌会は西行終焉の地として知られる河内弘川寺にて興行。それに先立ち西行の墓や記念館を見学しました。興行のあと参加者の野中久美子氏による能管の披露が境内の桜の下でありました。