回帰草庵連歌会                戻る

平成二十五年五月十九日
半歌仙連歌「新緑や」の巻
  於 回帰草庵


発句    新緑や父と娘の道案内(智子)
脇       ヤマボウシ咲く回帰草庵(利枝)
第三    今もまだたぬきいのしし走りいて(純子)
四句      心の底に叫ぶ声あり(建夫)
五句    赤き月サロメの欲りし首一つ(真理子)
六句      稲刈りおわり芝居の稽古(俊平)
裏    
初句    身にまとうかたみとなりし秋袷(貴代美)
二句      三々九度の杯交わす(満里子)
三句    幼な妻料理はぼくの役となり(清實)
四句      鮎は焼き立て愛はロックさ(真理子)
五句    ドア閉めてギター片手に旅に出る(千代)
六句      疲れ果てたる泥棒稼業(文男)
七句    なつかしき声がしたよな寒の月(こん)
八句      手紙の端に一句したため(俊平)
九句    日本の行く末ばかり憂いけり(修三)
十句      おぼろに灯る木屋町の宿(貴代美)
十一句   帯締めてようやく決まる花ごころ(重美)
挙句      誘うがごとく蝶の群れ飛ぶ(順子)

句上  石井智子(亭主・1) 上羽利枝(1) 嶋岡純子(1) 村上建夫(1) 藤本真理子(2) 竹本俊平(2) 城貴代美(2) 奥山満里子(1) 今枝清實(世話人・1) 岡部千代(1) 奥村文男(1) 今野和代(1) 高城修三(宗匠・1) 伊藤重美(1) 山田順子(執筆・1) 伊藤慶明 黒住莞爾 小堀由紀江 杉田繁治 高志真理子 田前博巳 友永和子 本田恵子 三谷幸 

自然に帰る街並みとして高い評価を得ている西宮市目神山の住宅街を設計した石井修氏の回帰草庵にての連歌会となりました。修氏の長女である智子氏に自然と共生した草庵内を御案内いただいたあと、まるで新緑のただ中にいるような居間にて智子氏の発句をいただき、たのしい連歌会となりました。