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採用句番付表


過去採用句


2017年の採用句



   
2017年2月23日満尾 「天高し」の巻


 初表
 発句   天高し浪速墨之江茅渟の海・・・・・・・・・・弓月
 脇      帆をはらますは新酒番船・・・・・・・・・・・西風
 第三   気の早い月が行く手に待ちいでて・・・・・ふく女
 四句     炭坑節に急ぐ踊り手・・・・・・・・・・・・みどりこ
 五句   桐の下駄萩の浴衣も新しく・・・・・・・・・・・・浩平
 六句    再起を期する老舗の旅籠・・・・・・・・・みどりこ
 初裏
 初句   金髪で長躯碧眼若女将・・・・・・・・・・・・・・竹生
 二句     なれそめ聞けどうまく逸らされ・・・・・・ふく女
 三句   柳散る水郷の中新娶り・・・・・・・・・・・・・ぶんご
 四句     佐原囃子を運ぶ秋風・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 五句   トランプの札が切られた午後の月・・・・・・痩身
 六句     ふと銃口を近くに感じ・・・・・・・・・・・・・ふく女
 七句   よみがえるベトナムの森静かな夜・・・・遊楽部
 八句     泥の大河は今日も流れる・・・・・・・・・・・西風
 九句   行く末の不安こもごも家二軒・・・・・・・・・・浩平
 十句     ハーモニカ吹く少年ひとり・・・・・・・・・・・弥生
 十一句  城跡を埋め尽くさんと花は散る・・・・・・・・謡拙
 十二句   胡蝶が舞は夢かまことか・・・・・・・・・・うさこ
 名残表
 初句   まどろめば捨てた故郷の春祭・・・・・・・・・春海
 二句     赤線地帯の二階の一間・・・・・・・・・・ふく女
 三句   ランボーを読んでる女給からかって・・・・・痩身
 四句     汚れちまった人恋う心・・・・・・・・・・・遊楽部
 五句   終着駅レールに小雪ふりかかる・・・・・・・・痩身
 六句     待合室のストーブ温し・・・・・・・・・・・・・謡拙
 七句   小走りに過ぎる看護婦二三人・・・・・・・遊楽部
 八句     仮装もせずにハロウィンの夜・・・・・・・紹二
 九句   六本木スクランブルに望の月・・・・・・・・・・正女
 十句     ただ群衆に紛れる安堵・・・・・・・・・・・・春海
 十一句  刻々と実行の時迫り来る・・・・・・・・・・・・・浩平
 十二句    神籤は二回凶と出たれど・・・・・・・・・・西風
 名残裏
 初句    今日もまた冷やしうどんの美味きこと・・・浩平
 二句     驟雨通りぬ関東平野・・・・・・・・・・・・・・弥生
 三句    新皇は阿修羅の如く疾駆せり・・・・・・・・・謡拙
 四句     塚を詣でて栄転の礼・・・・・・・・・・・・みどりこ
 五句    縫い紋も三紋となる花の下・・・・・・・・・・ふく女
 挙句     母と娘の差す春日傘・・・・・・・・・・・・・・弥生

 

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2016年の採用句



   
2016年8月30日満尾 「朝とみに」の巻


 初表
 発句   朝とみに白き艶ます躑躅かな・・・・・・・・・・弓月
 脇      一枝手折りて春の設い・・・・・・・・・・・・・・なつ
 第三   しじみ売り貧乏公家に目もくれず・・・・・・・ふく女
 四句     密書の先は薩摩屋敷か・・・・・・・・・・・・・西風
 五句   夜回りのだんだら羽織に後の月・・・・・・・・大寛
 六句     鉢金光る露寒の道・・・・・・・・・・・・・・・遊楽部
 初裏
 初句   粋がって苅田を護る案山子翁・・・・・・・・・・謡拙
 二句     夫着古しの褪せた藍染・・・・・・・・・・・・・春海
 三句   さりげなく下駄の鼻緒に恋証・・・・・・・・・・・東雪
 四句    化粧整え命日の朝・・・・・・・・・・・・・・・遊楽部
 五句   待ち設くカメラマンにも雪しきり・・・・・・・・ふく女
 六句     羽を広げる金の鳳凰・・・・・・・・・・・・・・・東雪
 七句   美を妬む心もありて月の影・・・・・・・・・・・・浩平
 八句     秋袷着て覗く鏡台・・・・・・・・・・・・・・・みどりこ
 九句   残り香に去年の秋を想い出し・・・・・・・・・・・浩平
 十句    俊成卿は西を仰げり・・・・・・・・・・・・・・・ふく女
 十一句  善し悪しもあわれおかしも花浄土・・・・・・・浩平
 十二句   五百羅漢を刻む三春・・・・・・・・・・・・・・・竹生
 名残表
 初句   黒あげは古刹の庭をひらひらと・・・・・・・・・謡拙
 二句     怪しの森に美少年立ち・・・・・・・・・・・・・なつ
 三句   逆落とし胆力鍛えた鞍馬山・・・・・・・・・・・・鶯声
 四句     サイレサイリョウの声が轟・・・・・・・・・・・浩平
 五句   うそ寒の二階の窓に影二つ・・・・・・・・・・遊楽部
 六句     睦言止める秋の村雨・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 七句   残されたワイングラスの紅のあと・・・・・・・・弥生
 八句     タイタニック号海の藻屑に・・・・・・・・・・・竹生
 九句   真相を闇に包んで朧月・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 十句     自由奔放三月生まれ・・・・・・・・・・・・・・鶯声
 十一句  ブランコに揺れて老舗の若女将・・・・・・・・浩平
 十二句   島風恋しと口には出さず・・・・・・・・・・・ふく女
 名残裏
 初句   寄せ返す波の音だけする真昼・・・・・・・・・弥生
 二句     生まれる前の遠い思い出・・・・・・・・・・謡拙
 三句   冬の堂輪廻転生説く庵主・・・・・・・・・・・・・鶯声
 四句     日だまり眠る猫が三匹・・・・・・・・・・・・・浩平
 五句   尾道の坂にひらひら花は散り・・・・・・・・・・謡拙
 挙句     時をかけゆく佐保姫の影・・・・・・・・・・・西風 

 

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2016年3月22日満尾 「行く秋や」の巻


 初表
 発句    行く秋や琳派琳派の人の波・・・・・・・・・弓月
 脇       太閤塀を飾るもみじ葉・・・・・・・・・・・・謡拙
 第三    天高くジェット機二つ雲ひいて・・・・・・遊楽部
 四句      領域紛争知らぬ昼月・・・・・・・・・・・・・大寛
 五句    睫毛濃き少女目を伏せレース編む・・・ふく女
 六句      間近になりし姉の嫁ぐ日・・・・・・・・・・春海
 初裏
 初句    運ばれしピアノの跡の壁白し・・・・・・・・・みあ
 二句      分教場の春は終わりぬ・・・・・・・・・・・・竹生
 三句    若葉萌え世はおしなべて事も無し・・・・・浩平
 四句      貴妃の凝脂がはじく玉水・・・・・・・・・ふく女
 五句    モンローはシャネル5番で肌包む・・・・・・鶯声
 六句      映画終われば街は黄昏・・・・・・・・・・・・みあ
 七句    なんとなく肩をいからせ月の路地・・・・・・浩平
 八句     付け馬つれて露に濡れつつ・・・・・・・・ふく女
 九句    朝寒の隠居部屋から咳払い・・・・・・・・・・みあ
 十句     下手な謡いが始まる気配・・・・・・・・・・・謡拙
 十一句   咲く花の散り時知るや天下人・・・・・・・遊楽部
 十二句    あまたの春も夢のまた夢・・・・・・・・・・・浩平
 名残表
 初句    まだらボケ進むわが身に八重霞・・・・・・謡拙
 二句      諳んじている枕草子・・・・・・・・・・・・みどりこ
 三句    カーテンを開ければ白き雪の朝・・・・・遊楽部
 四句     あなたのガウン素肌に纏う・・・・・・・・・弥生
 五句    恋ゆらぐ二重スパイの胸の内・・・・・・・・ふく女
 六句      赤が哀しき梅擬きの実・・・・・・・・・・・・・みあ
 七句    白萩が行く手を覆う老いの径・・・・・・・・・春海
 八句      おばすて山の秋に抱かれ・・・・・・・・遊楽部
 九句    謙信の塩の荷車照らす月・・・・・・・・・・・・ふく女
 十句      辻に佇む馬頭観音・・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 十一句   目鼻立ち風雪耐えて美男なり・・・・・・・・・・鶯声
 十二句    ホウロウ看板ハイアース・・・・・・・・・・・ふく女
 名残裏
 初句    バス停で陽だまりがただ欠伸する・・・・・・・はる
 二句      祖国の村はまだありますか・・・・・・・・・浩平
 三句    マニ車右手に少女つぶやけり・・・・・・・・・・みあ
 四句      もの問いたげに絡む初蝶・・・・・・・・・・・謡拙
 五句    四阿に夢より覚める花の昼・・・・・・・・・・・・みあ
 挙句      まこと極楽うららかなとき・・・・・・・・・・・・西風 



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2015年採用句



   
2015年10月23日満尾 「梅雨晴や」の巻

 初表
 発句   梅雨晴や半世紀ぶりの友の顔・・・・・・・・・・・弓月
 脇      日傘たためば変わりなき笑み・・・・・・・・・うさこ
 第三   白南風が坂道の町吹き抜けて・・・・・・・・・・・西風
 四句    号外配る鈴の音聞こゆ・・・・・・・・・・・・・・・・鶯声
 五句   軍神の母ふりあおぐ冬の月・・・・・・・・・・・・ふく女
 六句
    父は静かに煙草くゆらし・・・・・・・・・・・・遊楽部
 初裏
 初句   浮名をば流し尽くして好々爺・・・・・・・・・・・・謡拙
 二句
    愛怨坂を登って下って・・・・・・・・・・・・・・・浩平
 三句   履きかえる紐も真っ赤なスニーカー・・・・みどりこ
 四句     皇居の空になびく白雲・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 五句   炎天下額づきてより七十年・・・・・・・・・・・・・春海
 六句     灯籠流しに曾孫ともない・・・・・・・・・・・・ふく女
 七句   綿菓子を月とくらべる小さな手・・・・・・・・・・・bird
 八句     秋風やさし大阪ことば・・・・・・・・・・・・・・・浩平
 九句   気がつけば世辞にくるんで丸められ・・・・・春海
 十句     借りるどころか金貸すはめに・・・・・・・・・謡拙
 十一句  吾子二人はしゃぎて居りぬ花吹雪・・・・・・・弥生
 十二句   行く春の日に再嫁思いし・・・・・・・・・・・遊楽部
 名残表
 初句   陽炎にのせて昔の文を焼く・・・・・・・・・・・・・西風
 二句     哀れ忠度詠み人知らず・・・・・・・・・・・・・・春海
 三句   選歌の手休め聴き入る鐘の声・・・・・・・みどりこ
 四句    
四辺静めて初雪降れり・・・・・・・・・・・・遊楽部
 五句   塾帰り少女の赤い毛糸帽・・・・・・・・・・・・・・弥生
 六句     ガラスに映る自分に見とれ・・・・・・・・・・・謡拙
 七句   一人乗る寝台特急出雲行き・・・・・・・・・みどりこ

 八句
    発車のベルの鳴りやむなかれ・・・・・・・・うさこ
 九句   バンザイに送られ涙の白い月・・・・・・・・・・・弥生
 十句     能登の棚田に曼珠沙華咲く・・・・・・・・・・・謡拙
 十一句  潮待ちの北前船に秋の蝶・・・・・・・・・・・・みどりこ
 十二句   丁半の声漏れ来る苫屋・・・・・・・・・・・・・・甘露
 名残裏
 初句   呼びに来る長女が女房生き写し・・・・・・・・ふく女
 二句     細き襟足匂う侘しさ・・・・・・・・・・・・・・・・・春海
 三句   毛並みよき黒猫胸に抱きたる・・・・・・・・・・・うさこ
 四句     アレルギーにもいろいろの春・・・・・・・・・・ふく女
 五句   くしゃみしてどこか恥ずかし花の前・・・・・・遊楽部
 挙句     入学式は白のスニーカー・・・・・・・・・・・・・・竹生


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2015年5月6日満尾 「孫たちに」の巻

 初表
 発句   孫たちに拍手教え初日かな・・・・・・・・・・・弓月
 脇      淑気充ち来て川面かがやく・・・・・・・みどりこ
 第三   御門召す魚の片身を放つなり…・・・・・・・・竹生
 四句    いずこともなく白鷺の群れ・・・・・・・・・・・うさこ
 五句   月出でてスケッチブックを閉じる頃・・・・・・ふく女
 六句
   春日野からの鹿の鳴き声・・・・・・・・・ひたち野
 初裏
 初句   秋暮れて茶粥食べたし連れはなし・・・・・・・浩平
 二句
    もの言いたげな後家の長し目・・・・・・・・春海
 三句   使い捨てカイロのような恋をして・・・・・・・・・りえ
 四句     雪しんしんと降る港町・・・・・・・・・・・・・・・うさこ
 五句   朝まだきガンガン寺の鐘の音・・・・・・・・・遊楽部
 六句     戦止みたる報せにぎやか・・・・・・・・・・みどりこ
 七句   兵役をのがれし男月見上ぐ・・・・・・・・・・・遊楽部
 八句    妻と柿食む結核病棟・・・・・・・・・・・・・・・・・bird
 九句   いまごろの嵯峨野あたりはいいだろね・・・・浩平
 十句     和みて集う石仏たち・・・・・・・・・・・・・・・・春海
 十一句  小島から都会へゆく子よ花しぐれ・・・・・・・・孝平
 十二句   金の卵と囃すはるかぜ・・・・・・・・・・・・・・bird
 名残表
 初句   永き日の徳利下げし大狸・・・・・・・・・・・・・貴代姫
 二句     店を見つめる刑事の目光り・・・・・・・・・・遊楽部
 三句   空高く鳶が輪をかく漁師町・・・・・・・・・・・・・・甘露
 四句    
ドローンの下に第五艦隊・・・・・・・・・・・・・東雪
 五句   ハイテクも胸の熱きは写せまい・・・・・・・・・・うさこ
 六句     浮かれ女と呼ぶ人もあるらし・・・・・・・・・貴代姫
 七句   歌わばや出雲の国をしのびつつ・・・・・・・・・ふく女

 八句
    追われ逃れて諏訪湖の紅葉・・・・・・・・・・東雪
 九句   何処とて住めば都と濁酒・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 十句     巽のはずれ方丈の庵・・・・・・・・・・・・・・・・うさこ
 十一句  陰もなく暑き蝉の音ふりそそぎ・・・・・・・・・遊楽部
 十二句   汗か涙か敗戦勅語・・・・・・・・・・・・・・・・・・春海
 名残裏
 初句   ホッとした途端にやたら腹が鳴り・・・・・・・・・・謡拙
 二句     初めて務めた葬儀委員長・・・・・・・・・・・・・竹生
 三句   白き雲ただ悠然とうかびいて・・・・・・・・・・・・・西風
 四句     遍路の道は丁度半ばに・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 五句   猫の目の蠱惑的なり花の陰・・・・・・・・・・・・貴代姫
 挙句     春時雨降る西行の墓・・・・・・・・・・・・・・・・・弥生


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2014年採用句



   
2014年11月12日満尾 「静けさや」の巻


 初表
 発句   静けさや祇園囃子の鉦の中・・・・・・・・・・弓月
 脇      壁にはりつく真白なヤモリ・・・・・・・・遊楽部
 第三   その夜なり大空襲に焼け落ちて・・・・・・・鶯声
 四句
    胸に抱いた缶入りドロップ・・・・・・・みどりこ
 五句   しとしとと雨の降る日のお留守番・・・・・・浩平
 六句     明日の月見へ多忙なる母・・・・・・・・貴代姫
 初裏
 初句
   おみなえし根津の妾に届けやる・・・・・・ふく女
 二句    上るも下るも恋のS坂・・・・・・・・・・・・遊楽部

 三句   初乗りの絶叫マシーン空は青・・・・・・みどりこ
 四句    罪も未練も限りなく翔べ・・・・・・・・・・・・うさこ
 五句   
雪ぞ降るすべてを包むかのごとく・・・・・・西風
 六句    
八甲田山はただ沈黙し・・・・・・・・・・・・・謡拙
 七句   踏破して月に酒汲む山ガール・・・・・・みどりこ
 八句   
 缶チューハイの秋のCМ・・・・・・・・・・遊楽部
 九句   残り蚊に心の隙間刺されおり・・・・・・・・貴代姫
 十句   
 記憶の隅に若き日の罪・・・・・・・・・・・・・甘露
 十一句 この道を登りて右に花の寺・・・・・・・・・・・・うさこ
 十二句  遍路の笠とすれ違いつつ・・・・・・・・・・・・西風
 名残表
 初句 
  救急車サイレン鳴らして春日裂く・・・・・遊楽部
 二句     スカイツリーを見上げる街で・・・・・・・・うさこ
 三句   男名は辰巳芸者の意気地なり・・・・・・・・ふく女
 四句     四郎命と彫って操立て…・・・・・・・・・・・東雪
 五句   廃校の扉に残る苦き科・・・・・・・・・・・・みどりこ
 六句     無患子の樹の大いなる影・・・・・・・・貴代姫
 七句   秋彼岸しみじみ思う親の愛・・・・・・・・・・・・謡拙
 八句     真如の月は隈なく照らす・・・・・・・・・・・うさこ
 九句   御嶽に初冠雪の日も近し・・・・・・・・・・・・・鶯声
 十句     入洛夢見る朝日将軍・・・・・・・・・・・・遊楽部
 十一句  大根がやたら見え切る村芝居・・・・・・・・・春海
 十二句    おでんの鍋のふつふつと沸く・・・・・・・・弥生
 名残裏
 初句   願掛けたお不動さんの帰り道・・・・・・・・・・浩平
 二句    
 片方のみのピアス光らせ・・・・・・・・・貴代姫
 三句  
 春の風足場にのぼる十七歳・・・・・・・・・・ふく女
 四句     雲雀啼く空まだまだ高く・・・・・・・・・・・・・
bird
 五句   狩りもせで親王にすすめる花の酒・・・・・・ふく女
 挙句     東の方に鹿島立ちせん…・・・・・・・・・・・東雪



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2014年6月19日満尾 「何となし」の巻


 初表
 発句   何となし霞にいとう夕べかな・・・・・・・・・・・・弓月
 脇      犬は無邪気に蓮華咲く道・・・・・・・・・・みかん
 第三   揚げひばり休作たんぼは荒れ果てて・・・・・春海
 四句     捨て置かれたるニ引両旗・・・・・・・・・・・西風

 五句   乳呑児の寝顔に淡き月の影・・・・・・・・・・・・ぐみ
 六句     後悔ばかり胸を刺す秋・・・・・・・・・・・・・・はる
 初裏
 初句   白無垢の褄とり注連の下くぐる・・・・・・・・ふく女
 二句     過疎の山里新妻に沸く・・・・・・・・・・・・・・bird
 三句   ひっそりと軒伝いゆく蛇の午後・・・・・・・・貴代姫
 四句     虚実のあわいでふくらむ殺意・・・・・・・・・浩平
 五句   召し上がれ焦がしバターのパンケーキ・・貴代姫
 六句     鹿鳴館の宴果てしなく・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 七句   月はただ素知らぬがごと照らすのみ・・・・・うさこ
 八句    
 蕎麦の畑に群れる猪・・・・・・・・・・・・みどりこ
 九句  
 朱の色の渋柿ばかり初瀬村・・・・・・・・・・貴代姫
 十句     十一面像何見ておわす・・・・・・・・・・・・・・浩平
 十一句 
見納めの命もあらむ花吹雪・・・・・・・・・・・・・春海
 十二句   知覧の空は麗らかなれど・・・・・・・・・・・・うさこ

 名残表
 初句   蜂飼いの少年一家旅立つ日・・・・・・・・・・・・・bird
 二句     父と後妻と異母妹ふたり・・・・・・・・・・・・・浩平
 三句   蛍放つ相続放棄のサインして・・・・・・・・・・・ 花子
 四句     明日は網戸をざっと洗おう・・・・・・・・・・・ふく女
 五句   ハイウェイ飛ばしてルート66・・・・・・・・・・・・はる
 六句     首に巻きたる赤いバンダナ・・・・・・・・・・・弥生
 七句   護憲派とつとに知られし教授なり・・・・・・・・・浩平
 八句     いまは恐ろし不倫の代価・・・・・・・・・・・貴代姫
 九句   携帯に受胎告知のメールあり・・・・・・・・・・・竹生
 十句     谷間に響く教会の鐘・・・・・・・・・・・・・・・・・弥生
 十一句  黄に燃えるゴッホの月は渦を巻き・・・・・・・ふく女
 十二句   ある筈のなき耳が冷たし・・・・・・・・・・・貴代姫
 名残裏
 初句   怨霊と知らずに語る平家琵琶・・・・・・・・・・・春海
 二句    無邪気に笑う幼子一人・・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 三句   水底に沈む定めの村の朝・・・・・・・・・・・・・・小市
 四句    おたまじゃくしは孵ったばかり・・・・・・・・・・弥生
 五句   いのちあるものいつくしめ花の雨・・・・・・・・立立
 挙句    鋤き終えられし御田のうるおい・・・・・・・・・西風


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   2014年1月15日満尾 「さまざまの」の巻



 初表
 発句   さまざまの思い起こせり虫の夜・・・・・・・・・弓月
 脇      大ない過ぎて三めぐりの秋・・・・・・・・・・甘露
 第三    お月見の薄を採りに子等連れて・・・・・・・・山桃
 四句     山の向こうに沈まぬ太陽・・・・・・・・・・・浩平
 五句   蒼々と水湛えたる黒部ダム・・・・・・・・・・貴代姫
 六句     水面をのぞく少年ひとり…・・・・・・・・・・小市
 初裏
 初句   岩躑躅寵愛されて隠れ咲き・・・・・・・・・・貴代姫
 二句     裏も表も見せて散る恋・・・・・・・・・・・・・老虎
 三句   今日もまた辰巳稲荷の響く鈴・・・・・・・・貴代姫
 四句     明日は安井でトンネルくぐる・・・・・・・・東雪
 五句   雑念が落ちて真白になる私・・・・・・・・・・・・はる
 六句     秋水一閃強豪を倒す・・・・・・・・・・・・・・甘露
 七句   月清し萬朝報が暴く闇・・・・・・・・・・・・・・・・bird
 八句     柿剥く指のインクの匂い・・・・・・・・・・・・鶯声
 九句   男手で娘育てる難しさ・・・・・・・・・・・・・・・・山桃
 十句     煤けた顔のフランス人形・・・・・・・・・・・謡拙
 十一句  ほろほろと記憶剥がれる花の庭・・・・・・・ふく女
 十二句   四阿で酌む蕗味噌苦し・・・・・・・・・・・貴代姫
 名残表
 初句   ゆったりとたなびく雲は茜色・・・・・・・・・・・はる
 二句     吉原目指し急ぐ猪牙舟・・・・・・・・・・・・謡拙
 三句   裏かえす今日こそ共寝の首尾の松・・・・ふく女
 四句     雪ひたすらに降りしきりたり・・・・・・・貴代姫
 五句   囲炉裏端遠野語りは果てしなく・・・・・・・・・謡拙
 六句     蒸れてギブスの内の痒さよ・・・・・・・・ふく女
 七句   天性の詐欺師に似合うサングラス・・・・貴代姫
 八句     フレンチブルは首をかしげて・・・・・・・・山桃
 九句   交合の蟋蟀の背照らす月・・・・・・・・・・・・・竹生
 十句     閻魔がゆする秋の風鈴・・・・・・・・・・・・老虎
 十一句  無患子を握る小さき手の逝きて・・・・・・・・・bird
 十二句    押絵羽子板ただぽつねんと・・・・・・・・・謡拙
 名残裏

 初句   出戻りの姉密やかに初鏡・・・・・・・・・透菜の婆
 二句     女は恋の数で磨かれ・・・・・・・・・・・・・・謡拙
 三句   レモンティーと猫と手紙と揺り椅子と・・・・・浩平
 四句     レコード針のノイズの彼方・・・・・・・・・・・はる
 五句   叫ぶ声散るこそ花と四十年・・・・・・・・・・・・東雪
 挙句     大和まほろば武士の意気・・・・・・・・・・うさこ


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2013年採用句



   2013年8月13日満尾 「例年よりも」の巻



初表
発句    例年(つね)よりも日のもと眩しき若葉かな・・・・弓月
脇       植樹の御手に光るそよ風・・・・・・・・・・・・・・・はる
第三    屈託はいつしか雲散霧消して・・・・・・・・・・・・ふく女
四句     舞台の上に演じる私・・・・・・・・・・・・・・・・・・・花子
五句    オランジュの古代劇場照らす月・・・・・・・・・・・・ばば
六句     右ポケットに焼き栗ふたつ・・・・・・・・・・・・・・・ぐみ
初裏
初句    そぞろ寒忘れた恋を想い出し・・・・・・・・・・・・・浩平
二句      約束を消すように降る雪・・・・・・・・・・・・・・・はる
三句    来る来ない赤い傘さし悲田院・・・・・・・・・・・・ふく女
四句      痩せた子猫がうなだれて鳴く・・・・・・・・ゆめ比乎
五句    思いきり不条理などを一っ飛び・・・・・・・・・・果鈴糖
六句      アナーキストの華麗な棺・・・・・・・・・・・・・・・・bird
七句    在るものを隈なく照らす望の月・・・・・・・・・・・・うさこ
八句     丸齧りする梨の甘さよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・大寛
九句    秋時雨行き先決めぬ旅に出て・・・・・・・・・・・・・花子
十句     袈裟懸けで行く三味線重し・・・・・・・・・・・・貴代姫
十一句  子別れの唄が胸打つ越の花・・・・・・・・・・・・・・東雪
十二句    神栖む山に光る残雪・・・・・・・・・・・・・・・・みどりこ
名残表
初句    ひそやかに凍りついたる豹の夢・・・・・・・・・・・山桃
二句      シーラカンスが隣で笑う・・・・・・・・・・・・・・・・はる
三句    音もなくマリンスノーが降り積もる・・・・・・・・・・小市
四句      記憶の底に眠る彼の人・・・・・・・・・・・・・・・・ばば
五句    亡き母の日記に挟むラブレター・・・・・・・・・・・・竹生
六句      古今集より恋歌ひきて・・・・・・・・・・・・・・・・・花子
七句    吟声は廓がえりの二本差・・・・・・・・・・・・・・・ふく女
八句      かわら版には黒船来たる・・・・・・・・・・・・・・浩平
九句    江戸っ子は物見遊山の旅姿・・・・・・・・・・・・・・謡拙
十句      神々しくも伊勢の宮前・・・・・・・・・・・・・・・・うさこ
十一句   千年後千年前も月高し・・・・・・・・・・・・・・・・・・西風
十二句     ただ雁がねの残すひと声・・・・・・・・・・・・・うさこ
名残裏
初句    秋しぐれすねて離郷の三度笠・・・・・・・・・・・・・浩平
二句      東か西か賽の目しだい・・・・・・・・・・・・・・ふく女
三句    バーボンの色に昏れゆく地平線・・・・・・・・・ぽぽな
四句      来しかたは皆夢のようなり・・・・・・・・・・・・・はる
五句    これからはわが身ひとつの花の宴・・・・・・・・・大寛
挙句      こころ麗らに付け句三昧・・・・・・・・・・・・・・うさこ



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   2013年3月10日満尾 「イザナギが」の巻



 初表   イザナギが隠るる島や紅葉燃ゆ・・・・・・・・・・・弓月
 発句     雲も旅なるうず潮の秋・・・・・・・・・・・・・・・・うさこ
 第三   切なさは昨夜の月の名残にて・・・・・・・・・・・・・ぐみ
 四句     御所の庭には人影もなし・・・・・・・・・・・・・・西風
 五句   禁足のお達し下る雪化粧・・・・・・・・・・・・・・・・山桃
 六句     銀の食器を磨くま昼間・・・・・・・・・・・・・・・・花子
 初裏
 初句   罪多き者にも神の許しあり・・・・・・・・・・・・・・・西風
 二句     額に触れた柔きくちびる・・・・・・・・・・・・・・・ぐみ
 三句   夏山の風吹き揺れる恋衣・・・・・・・・・・・・・・ふく女
 四句     清滝川の高き水音・・・・・・・・・・・・・・・・・貴代姫
 五句   紅葉散る京へ三里の歌碑の辺に・・・・・・・・・花子
 六句     誰が住まうか茅葺の庵・・・・・・・・・・・・・・・うさこ
 七句   盲目の俳人が詠む月明かり・・・・・・・・・・・・・はる
 八句     浴びるひかりは虫の音に似て・・・・・・・・・ bird
 九句   秋の野にただぽつねんと髑髏・・・・・・・・・・・・謡拙
 十句     眼窩濡らして降り続く雨・・・・・・・・・・・・みどりこ
 十一句  足元に花散り積もる石仏・・・・・・・・・・・・・・・・竹生
 十二句   来し方はみな春の夢なり・・・・・・・・・・・・貴代姫
 名残表
 初句   ぶらんこに揺れて都会の午前二時・・・・・・・・・ぐみ
 二句     天使のように淡雪が降る・・・・・・・・・・・・・浩平
 三句   待つ人はクレタ島よりメールきて・・・・・・・・・・花子
 四句     ジャストマリッド笑顔の写真・・・・・・・・・・・・ぐみ
 五句   
黒枠に収まりかねる若さかな・・・・・・・・・・・・東雪
 六句     ただ矢車が回る曇天・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐみ
 七句   ガタゴトと村にはじめてバス通る・・・・・・・・・・山桃
 八句     最終便に見知らぬ男・・・・・・・・・・・・・・みどりこ
 九句   償いをつとめ終わせて後の月・・・・・・・・・・・・甘露
 十句     砧うつ音の止むこともなく・・・・・・・・・・・・・うさこ
 十一句  新藁の匂い満つ屋に子の寝顔・・・・・・・・・・・・bird
 十二句   旅人あわれと詠まれし太子・・・・・・・・・・・・甘露
 名残裏
 初句   日の本のゆるぐことなき心柱・・・・・・・・・・・・・謡拙
 二句     お木曳きの声杜に谺し・・・・・・・・・・・・・・・甘露
 三句   二十年想えば夢の如くなり・・・・・・・・・・・・・・浩平
 四句     湖(うみ)見下ろせる城ぞわが物・・・・・・・・・西風
 五句   人け無き夜艶やかに花の舞う・・・・・・・・・・・・ぐみ
 挙句     明日の連歌へ調いし春・・・・・・・・・・・・・貴代姫


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2007年〜2012年 採用句

2002年〜2006年 採用句