連  歌  始

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 令和六年一月二八日
 新春連歌会・連歌始
  於 三木半

 表
 発句   まだ咲かぬ梅に拝むや初天神(弘子)
 脇      冬雷にしずまる怒り(政俊)
 第三   子等は今夢と遊ぶや寝息立て(こん)
 四句    引越し先は白川通り(俊平)
 五句   石仏が大きな月を笑ってる(貴代美)
 六句    罪を祓うや薄刈萱(清實)
 裏
 初句   二人して枕に結ぶ秋のこし(建夫)
 二句    女敵討ちに逸るますらお(文男)
 三句   あの夏に恨み抱えて半世紀(修三)
 四句    病の床に後悔しげし(壊殻)
 五句   道化師のまなこ澄みたり寒北斗(こん)
 六句    冬戦争は勝利あるのみ(修三)
 七句   雪しまくスキー部隊の白い服(鬼猿)
 八句    ポッケの奥にあのパイン飴(俊平)
 九句   きのえねの園に吹きたる虎の風(政俊)
 十句    三日の月あり春の夕暮れ(修三)
 十一句 今年また万朶の花につつまれて(和子)
 挙句    弥生の名残しみじみ惜しむ(満里子)

 句上 松田弘子(客・1) 村上政俊(2) 今野和代(2) 竹本俊平(2) 城貴代美(世話人・1) 今枝清實(1) 村上建夫(1) 奥村文男(1) 高城修三( 宗匠・3) 豊澤壊殻(1) 山上鬼猿(1) 友永和子(1) 奥山満里子(執筆・1) 井下光 井下奈緒美 河内保 杉田繁治 土井英一 花房伯行 原野久 仁子 廣久仁子 廣青隴 府川浩 前田正子 森幸一 山田順子 永井英美

 令和五年一月j二十九日
 新春連歌会・連歌始「初雪や」の巻
   於 三木半
 
 表
 発句   初雪や足跡のこし登る坂(廣青隴)
 脇      見え隠れする紅き寒梅(順子)
 第三   凍てし月我を真すぐに照らしいて(貴代美)
 四句    友に小さな嘘をついたり(奈緒美)
 五句   オンライン講義受けたと言い足しぬ(清實)
 六句    この三年は夢のまた夢(俊平)
 裏
 初句   手をにぎり江戸大納言を頼むのみ(建夫)
 二句    安請け合いは絶えることなし(伯行)
 三句   幸せを共に白髪の生えるまで(鬼猿)
 四句    忌明けを待たず婚姻届け(保)
 五句   地獄堕ち覚悟はいいね君の声(こん)
 六句    紅葉の谷へバンジージャンプ(俊平)
 七句   遠くなり近くなりして昼の月(壊殻)
 八句    色なき風が脚ふらめかす(るみ子)
 九句   なおそれで昨日も今日も生きており(修三)
 十句    憂き世ながらもひとり春宵(貴代美)
 十一句 花よ花われを包みて咲けよかし(七重)
 挙句    鐘の音さえかすむ都路(満里子)

句上  廣青隴(客・1) 山田順子(1) 城貴代美(世話人・2) 井下奈緒美(1) 今枝清實(1) 竹本俊平(2) 村上建夫(1) 花房伯行(1) 山上鬼猿(1) 河内保(1) 今野和代(1) 豊澤壊殻(1) 中川るみ子(1) 高城修三(宗匠・1) 下石坂七重(1) 奥山満里子(執筆・1) 井下光 岩佐倫太郎 上羽利枝 奥村文男 嶋岡純子 杉田繁治 土井英一 友永和子 原野久仁子 廣久仁子 廣瀬春雄 府川浩 前田正子 森幸一 

コロナ禍のため三年ぶりの連歌始となりました。人数を抑え、30名の参加者とし、場所も洛中の三木半にての連歌会となりました。かつてと同じく廣青隴氏より朗詠をいただきました。ずいぶん空白がありましたが、二時間足らずで半歌仙を巻き上げることが出来ました。


 令和二年一月二十六日
 新春表八句「燃えよ剣」の巻
  於 京都平安ホテル

 発句    燃えよ剣蛤御門に春浅し(旭)
 脇       たぎる血潮にかおる梅が香(紹二)
 第三    迷走の英語の試験準備して(壊殻)
 四句      羊に食わす辞書の薄紙(英一)
 五句    漱石の恋また破れ月の影(貴代美)
 六句      秋の白川恨み流れて(正子)
 七句    陸奥に花の便りの待ち遠し(建夫)
 挙句      オリンピックの聖火ランナー(雅晴)

 句上 栗塚旭(客・1) 由佐紹二(1) 豊澤壊殻(1) 土井英一(1) 城貴代美(1) 前田正子(1) 村上建夫(1) 榊原雅晴(1) 有賀さなみ 粟新二 家村豊次 井下奈緒美 井下光 石井智子 石田博 今枝清實 上羽利枝 小川侃 沖村保範 奥田貞人 奥村文男 奥山満里子(執筆) 河内保 川村仁子 菊山弘師 清博之 黒住莞爾 郷司英治 後藤朝子 小堀由紀江 今野和代 佐藤みつゆき 嶋岡純子 下石坂七重 志村久美子 杉田繁治 高城修三(宗匠) 竹本俊平 田中哲哉 田仲勇一郎 中條晴之 飛田久子 友永和子 中川るみ子 畷崇子 花房伯行 原野久仁子 春風富美子 廣青隴(朗詠) 廣久仁子 廣瀬春雄 府川浩 藤本真理子 平井二郎 堀切康洋 松田弘子 松原ひとみ 森幸一 安田哲也 山上鬼猿 山田順子 吉岡隆彦 吉田和男 持元江津子

今回の連歌始は「燃えよ剣」などの土方歳三役で一世を風靡した栗塚旭さまを客にお迎えしました。朗詠は例年のごとく廣青隴さまに御願い致しました。また昨年の連歌興行にあたり多大な貢献をしてくださった佐藤みつゆきさま、堀切康洋さま、安田哲也さま、さらに長年にわたって茶連歌の実践を続けてこられた高木登志子さまを高城修三連歌会より表彰いたしました。

 平成三十一年一月十七日
 新春表八句「御国やすかれ」の巻
  於 京都平安ホテル

 発句    御国やすかれ新元号の春近し(省次)
 脇       水は流れるうすら氷の下(英一)
 第三    子狐が森の中より迷い出て(智子)
 四句      おぼろなる月ばなし続く(貴代美)
 五句    公達も定めがたきは恋の末(政俊)
 六句      想い振り捨て白拍子舞う(るみ子)
 七句    積み上げし黄金の花に心揺れ(建夫)
 挙句      昨日は昨日明日は明日(仁子)

 句上  高見省次(客・1) 土井英一(1) 石井智子(1) 城貴代美(1) 村上政俊(1) 中川るみ子(1) 村上建夫(1) 川村仁子(1) 高粟新二  家村豊次 池田孝平 井下奈緒美 井下光 石田博夫人 今枝清實 岩佐水澄子 植木裕子 上羽利枝 小川侃 奥田貞人 奥村文男 奥山満里子 河内惠子 河内保 清博之 黒住莞爾 後藤朝子 小堀由紀江 今野和代 佐野全光 榊原雅晴 嶋岡純子 下石坂七重 杉田繁治 鈴木一男 石平 高橋千面鬼 高城修三(宗匠) 竹本俊平(司会) 多田與四郎 田中哲哉 飛田久子 友永和子 野中久美子(能管) 花房伯行 春風富美子 廣青隴 府川浩 藤本真理子 堀切康洋 前田和江 前田正子 松田弘子 山上鬼猿 山田順子 由佐紹二 吉岡隆彦 持元江津子

今回の連歌始では、高城修三連歌会が2013年に染田天神社連歌堂で初めて奉納連歌興行を行なって以来大変お世話になっています宇陀市の市長さまを客にお迎えしました。朗詠は例年のごとく廣青隴様にお願いいたしました。また、白樺月次連歌会の世話役を長年にわたって努めてくださった嶋岡純子様、連歌始の司会役を十一年にわたって努めてくださった竹本俊平様を表彰いたしました。


 平成三十年一月二十八日
 新春表八句「新玉や」の巻
  於 京都平安ホテル

 発句    新玉や平成すでに三十年(二郎)
 脇       春の上賀茂阿吽の狛犬(建夫)
 第三    いかづちの鳴り響きたる夜の嵐(政俊)
 四句      立ち呑み酒場で袖のすりあう(正明)
 五句    人妻は少し耳たぶ赤くして(貴代美)
 六句      はるか遠くに革命歌聞く(水澄子)
 七句    月明かり時計台にも花の舞う(保)
 挙句      ベンチに子猫まるまりており(弘子)

句上 平井二郎(客・1) 村上建夫(1) 村上政俊(1) 真田正明(1) 城貴代美(1) 岩佐水澄子(1) 河内保(1) 松田弘子(1) 有田輝子 有田準司 井下奈緒美 井下光 石井智子 石田博 今枝清實 岡部千代 岡本利英 奥田貞人 奥村文男 奥山満里子(執筆) 小坂典子 河内惠子 川村仁子 清博之 郷司英治 後藤朝子 小堀由紀江 今野和代 榊原雅晴 佐野全光 静野義美 嶋岡純子 志村久美子 下石坂七重 杉田繁治 鈴木一男 鈴木均 石平 高城修三(宗匠) 竹本俊平 多田與四朗 田中哲也 中條晴之 土井英一 友永和子 豊澤壊殻 中川るみ子 花房伯行 廣瀬春雄 廣青隴 廣久仁子 府川浩 藤本勝也 藤本真理子 ベランギ陽子 堀切康洋 前田正子 松岡千佳 宮内憲夫 夢来灯行 村井雅子 保田哲也 八ツ尾美佐子 山上鬼猿 山田順子 横山葵 吉岡隆彦 持元江津子 

今回は今上天皇のご学友でさぬき連歌会の重鎮である平井二郎氏に発句をいただき、表八句を無事満尾いたしましたが、宗匠の体調が優れぬようでした。この一年、連歌に貢献された方々の表彰ではみやび連歌会を立ち上げた城貴代美氏、大阪くらし今昔館連歌会を興行した岩佐水澄子保田與重郎先生追善連歌会を興行した石井智子氏選ばれました。また満尾した表八句は例年通り廣先生の朗詠をいただきました。



 平成二十九年一月八日
 新春表八句「初春の」の巻
   於 京都平安ホテル

 発句    初春の心浮き立つ連歌かな(平)
 脇       晴れ着の人も急ぐ都路(貴代美)
 第三    どこ行くの駅長さんが冷やかして(紹二)
 四句      ニャンと素的な月夜の見合い(浩)
 五句    浅はかや手練手管の秋の恋(文男)
 六句      だましだまされ今日も暮れゆく(政俊)
 七句    花吹雪中将姫の歌碑に降る(康洋)
 挙句      二上山にかすみたなびく(與四朗)

句上  石平(客・1) 城貴代美(1) 由佐紹二(1) 府川浩(1) 奥村文男(1) 村上政俊(1) 堀切康洋(1) 多田與四朗(1) 有賀さなみ 有田輝子 有田準司 井狩とみえ 池田孝平 伊佐迪子 石井智子 石田博 今枝清實 岩佐水澄子 上田徳 上羽利枝 大嶋正和 岡部千代 奥田貞人 奥山満里子(執筆) 河内保 川村仁子 黒住莞爾 郷司英治 後藤朝子 小堀由紀江 今野和代 斎藤信隆 榊原雅晴 杉田繁治 鈴木一男 高城修三(宗匠) 竹本俊平 中條晴之 土井英一 友永和子 中川るみ子 花房伯行 はる風 平井二郎 廣瀬春雄 廣青隴 藤本真理子 藤村よしお 牧井宏司 松浦りく子 松岡千佳 宮内憲夫 夢来灯往 村井雅子 村上建夫 村上政俊 森幸一 安田哲也 山田順子 吉岡隆彦 持元江津子

今回はテレビなどでご活躍の中国問題評論家石平氏を客にお迎えいたしました。石平氏この日も八時半まで東京でテレビの討論番組に出演でしたが、その後新幹線で京都に駆け付けてくださり、発句「初春の心浮き立つ連歌かな」をいただきました。今年は会場の京都平安ホテルが一月から耐震補強工事のため、幕ノ内が明けた八日と例年になく早い連歌始となりました。今年は連歌講座の発足・維持・発展にご尽力いただいた中條晴之氏、小堀由紀江氏、今枝清實氏を表彰させていただきました。おかげさまで、東京や四国からの参加者もあり、にぎやかでたのしい連歌始となりました。


  平成二十八年一月二十四日
 連歌始「うちひさす」の巻
    於 京都平安ホテル

  発句   うちひさす古都鎮まれる淑気かな(佳弘)
  脇      ましらが護る丑寅の春(建夫)
  第三   におい立つラッパ水仙ゆらめいて(KON)
  四句     楢葉の町に帰る人なし(文男)
  五句   盗人はとかく月夜を怖がりぬ(貴代美)
  六句     仕事休んで虫の声きく(水澄子)
  七句   足袋をはき包み開ければ花の帯(哲也)
  挙句     扇かざして舞いおさめたり(千鶴子)

句上 豊澤佳弘(客・1) 村上建夫(1) 今野和代(1) 奥村文男(1) 城貴代美(1) 岩佐水澄子(1) 安田哲也(1) 大城千鶴子(1) 家村豊次 井狩とみえ 伊佐迪子 石井智子 石田博 井下奈緒美 今枝清實 上羽利枝 岡部千代 小川侃 沖村保範 奥山満里子(執筆) 尾崎安彦 勝井景介 河内保 河村仁子 後藤朝子 小堀由紀江 佐野全光 真田正明 嶋岡純子 下石坂七重 杉田繁治 石平 高見純代 高城修三(宗匠) 竹本俊平 中條晴之 土井英一 友永和子 中川るみ子 長沢一恵 廣瀬春雄 廣青隴 府川浩 藤田慶子 藤本真理子 藤村良夫 細尾隆三 前田正子 前田幽泉 松田弘子 宮内憲夫 夢来灯往 村井雅子 森幸一 山上鬼猿 山田順子 由佐紹二 吉岡隆彦 持元江津子

異常寒波襲来の警報がでていた24日は案に違い日本晴れ、発句の「うちひさす古都鎮まれる淑気かな」の素晴らしい一日となりました。宗匠が連歌始で初めて和服姿になると張り切る余り、孫の赤いべべを間違えて持参するというてんやわんやもありましたが、スタッフが何事もなかったように手際よくおさめ、高松からお招きした豊澤佳弘さまの発句に始る新春表八句興行もつつがなく進み、例年のごとく素晴らしい連歌始となりました。また今回は大阪天満宮法楽連歌会興行を成功させてくださった今枝清實さまを高城修三連歌会より表彰させていただきました。

  平成二十七年一月二十五日
  連歌始「初春の」の巻
    於 京都平安ホテル

  発句   初春の光まばゆき御所の庭(侃)
  脇      祈りはじめる帝の心(平)
  第三   民草のかまどの煙のぼりきて(建夫)
  四句     アベノミクスの行方はらはら(雅晴)
  五句   ザワザワと上り下がりの株価かな(るみ子)
  六句     将門塚におぼろ月影(勝美)
  七句   純友と二人あの世で花の下(鬼猿)
  挙句     酒くみかわす永き日の夢(貴代美)

句上  小川侃(客・1) 石平(1) 村上建夫(1) 榊原雅晴(1) 中川るみ子(1) 荒木勝美(1) 山上鬼猿(1) 城貴代美(1) 有田準司 有田輝子 伊佐迪子 石井智子 石田博 今枝清實 岩佐水澄子 上羽利枝 宇佐美直治 大城千鶴子 岡部千代 岡本利英 奥田貞人 奥山満里子(執筆) 河内保 河田清数 清博之 木脇紀美子 郷司英治 後藤朝子 小堀由紀江 今野和代 佐野全光 真田正明 嶋岡純子 下石坂七重 杉田繁治 鈴木均 高瀬照美 高橋松山 高城修三(宗匠) 竹内淳之介 竹本俊平 田中哲哉 中條晴之 津島里奈 土井英一 飛田久子 友永和子 豊澤佳弘 花房伯行 平井二郎 廣瀬春雄 廣久仁子 廣隴 府川浩 藤本真理子 細尾隆三 松田弘子 真鍋静香 宮内憲夫 夢来灯往 村井雅子 山下麗ら 山田順子 由佐紹二 吉岡隆彦 吉田猛雄 持元江津子

第六回高城修三連歌会・連歌始は前回と同じく古くから高城修三連歌会の顧問としてお世話になっている小川侃京大名誉教授を客にお迎えして行なわれました。各連歌会の一年のプレゼンテーションのあと関西歌劇団のプリマドンナ有田輝子氏のすばらしい歌の公演があり、表八句興行ののち例年のごとく廣隴氏の朗詠をいただきました。また昨年紀氏両公千百年忌追善連歌を企画興行してくださった村上建夫氏を高城修三連歌会より顕彰させていただきました。




  平成二十六年一月十九日
  連歌始「馬かける」の巻
    於 京都平安ホテル

  発句   馬かける初春の日に夢見かな(和男)
  脇      木々にきらめく御所の淡雪(貴代美)
  第三   旅人の重き鞄に影ありて(江津子)
  四句    ふる里遠くフーテンの寅(雅晴)
  五句   恋に落ち瑞穂の国の望の月(平)
  六句    思い届けよかりがねの声(善帆)
  七句   福島の人なき町に花の咲く(正明)
  挙句    おぼろおぼろの無言の空よ(コン)

句上 吉田和男(客・1) 城貴代美(1) 持元江津子(1) 榊原雅晴(1) 石平(1) 小林善帆(1) 真田正明(1) 今野和代(1) 家村豊次 伊佐迪子 石井智子 池田孝平 石田博 井上隆雄 今枝清實 岩佐倫太郎 上羽利枝 岡部千代 沖村保範 奥田貞人 奥村文男 奥山満里子(執筆) 落山泰彦 河内保 清博之 木脇美紀子 郷司英治 後藤朝子 小堀由紀江 嶋岡純子 下石坂七重 角田整駿 杉田繁治 高瀬照美 高城修三(宗匠) 竹本俊平 田中哲哉 田中由美子 中條晴之 土井英一 飛田正雄 友永和子 中川るみ子 野田凛 野村笑吾 廣瀬春雄 廣青隴(朗詠) 府川浩 藤本真理子 細尾隆三 前田幽泉 松田弘子 村上建夫 山口美加子 山下麗ら 山下鬼猿 山田順子 由佐紹二 吉岡隆彦 吉田猛雄 


第五回高城修三連歌会・連歌始は、草創期から連歌会顧問として支援してくださっている京大名誉教授吉田和男氏および中国問題の的確な評論活動でおなじみの石平氏をお招きし、表八句を無事巻き上げ、例年の如く廣青隴氏の即興朗詠を戴きました。また、昨年の談山神社権殿法楽連歌や染田天神社連歌堂法楽連歌を興行するにあたって多大な貢献をしてくださった今枝清實氏と吉岡隆彦氏に当連歌会より表彰いたしました。連歌会には石平氏のファンも多く、たのしい懇談となりました。

平成二十五年一月二十日
 表八句「比叡には」の巻 
   於  京都平安ホテル

 発句 比叡には雪残れるやバスの鼻   和 宏
 脇   入試に並ぶ藍の手袋      みどり
 第三 とまどいと望みを胸に編みこみて 善 帆
 四句  誰よりもなお一途に燃える   貴代美
 五句 あう日あり別れる日あり月明かし 登志子
 六句  夜なべ文よむ虫の声聞こゆ   江津子
 七句 行間に思い浮かべる花吹雪    純 子
 挙句  狂いの空や春の日の夢     コ ン

句上 永田和宏(客・1) 栗生みどり(1) 小林善帆(1) 城貴代美(1) 高木登志子(1) 持元江津子(1) 嶋岡純子(1) 今野和代(1) 家村豊次 伊佐迪子 石井順子 石田博 井上隆雄 今枝清實 上羽利枝 大城千鶴子 岡市友利 岡部千代 奥田貞人 奥村文男 奥山満里子(執筆) 落山泰彦 小比賀栄作 木脇紀美子 後藤朝子 後藤伸雄 小堀由紀江 坂田章郎 真田正明 下石坂七重 杉田繁治 高瀬照美 高城修三(宗匠) 竹市明弘 竹本俊平 多田達代 田中哲哉 田中由美子 中條晴之 辻村彰一 土井英一 友永和子 中川るみ子 廣青隴 廣瀬春雄 府川浩 藤本真理子 細尾隆三 前田正子 宮内憲夫 村尾美恵 森本泰央 山口実加代 山下麗ら 山田順子 吉岡隆彦 吉田猛雄 

第四回高城修三連歌会・連歌始は客に「塔」主宰の永田和宏氏をお迎えして発句「比叡には雪残れるやバスの鼻」をいただき、それに本日参加の連衆の皆様が次々に付け、最後に表八句を廣青隴に即興朗読をしていただきました。また、高城修三連歌会の三つの連歌講座を中心に連歌会の執筆を務めてくださっている奥山満里子・山田順子・後藤朝子の諸氏を表彰し、細筆が各自に贈呈されました。御列席の皆様には思い出深い連歌始になったと存じます。

永田和宏氏

                



 
平成二十四年一月二十九日
 表十句「春迎え」の巻 
   於  京都平安ホテル

 発句 春迎え長明大人の糺かな           直人

 脇   霞の空に継琵琶の音            貴代美

 第三 よみがえる去年の思いも静まりて       建夫

 四句  靴も新たに恋の狩人            真理子

 五句 二十歳の差越えて成就の月今宵        英毅

 六句  マルマルモリモリ体力の秋         浩

 七句 片足をあげてのってる体重計         みさ子

 八句  猫があくびの午後のけだるき        赤兎

 九句 白川にゆらりゆらりと花筏          笑吾

 挙句  岸の柳の頬撫でかかる           弘子

 句上 
新木直人(客・1) 城貴代美(1) 村上建夫(1) 藤本真理子(1) 上原英毅(1) 府川浩(1) 市木みさ子(1) 川本赤兎(1) 野村笑吾(1) 松田弘子(1) 高城修三(宗匠) 奥山満里子(執筆) 阿倍登美子 池田孝平 伊佐迪子 石井順子 石田博 井上隆雄 今枝清實上羽利枝 岡崎一恵 岡崎洋 尾崎安彦 小川侃 奥田貞人 小比賀紀子 折坂義雄 川上映子 清博之 黒住莞爾 郷司英治 後藤朝子 小林善帆 小堀由紀江 今野和代 榊原雅晴 坂田章郎 嶋岡純子 下石坂七重 杉田繁治 高橋松山 竹本俊平 多田達代 田中哲哉 田中由美子 中條晴之 津島里奈 土井英一 友永和子 飛田久子 飛田正雄 中瀬陽子 平井二郎 廣青隴 廣瀬春雄 前田正子 前田幽泉 宮内憲夫 無雷共雪 村尾美恵 山上鬼猿 山下麗ら 山田喜代春 山田順子 吉田猛雄

第三回高城修三連歌始は京都平安ホテル(京都平安会館改め)にて東京・長野・香川と関西一円から65名の方々にお越しいただき、下賀茂御祖神社宮司新木直人氏の発句にて表十句を巻きました。今年は『方丈記』成立800年にあたり、それを踏まえての発句です。今回は出句に投句札を使いましたが、一考の要ありでした。満尾のあと、廣青隴氏の朗詠をいただきました。また、昨年の功労者として松田弘子氏が表彰されました。


平成23年1月16日
表八句「門松を」の巻
  於 京都平安会館

発句  門松を探しみつけて喜ばし(大作)

脇     朝日にひかる万両の赤(麗ら)

第三  しずしずとあゆむ乙女を呼び止めて(江津子)

四句   恋の言葉を出だしかねたり(明弘)

五句  荷造りの鞄をてらす望の月(みどり)

六句   無人の駅に咲くはコスモス(由紀江)

七句  君知るや知るや知らぬや花便り(コン)

挙句   日の本おおう春霞かな(春雄)

句上  
門川大作(客・1) 麗ら(1) 持元江津子(1) 竹市明弘(1) 栗生みどり(1) 小堀由紀江(1) 今野和代(1) 廣瀬春雄(1) 粟新二 石田博 今枝清実 上羽利枝 上原英毅 岡崎洋 岡崎一恵 岡本万貴子(PC執筆) 奥田貞人 清博之 倉橋健一 黒住莞爾 郷司英治 後藤伸雄 後藤朝子 小西淳子 真田正昭 城貴代美 杉田繁治 高瀬照美 高橋松山 高丸もと子 高城修三(宗匠) 竹本俊平 田中由美子 中條晴之 友永和子 津島里奈 長岡千尋 野村笑吾 はる風 平賀胤壽 廣青隴 廣瀬春雄 府川浩 福田文子 藤原善晴 藤本真理子 細尾隆三 前田幽泉 牧田久未 宮内憲夫 村上建夫 柳川晋 山上鬼猿 山口美加代 山田順子 弓削季也 吉岡隆彦 吉田和男 渡辺郁子

第二回の高城修三連歌会連歌始は京都御所西側の平安会館にて東京や香川からの来訪者を含めて59名の方々にお越しいただき、発句を門川大作京都市長にいただいて表八句「門松を」の巻を興行しました。今回は岡本万貴子氏の提案によりパワーポイントを使ってスクリーンに出句を映し出す手法を試みました。昨年と同じく、高城修三連歌会連歌始での恒例になっています廣青隴氏の朗詠をいただきました。また、各連歌会のプレゼンテーションに先立ち、この一年の連歌会の活動に貢献してくださった岡崎氏、石田氏、廣瀬氏の表彰と記念品の授与も行われました。




          発句を披露される門川京都市長


          廣氏朗詠


         

平成22年2月21日   
表十句「待ちわびて」の巻                                       
 
 於 円山公園「いそべ」


発句   待ちわびて風に尋ねし花ごよみ(登紀子)

脇      春一番がなでし龍馬像(麗ら)

第三   咲まいせし梅が枝乱れ千手にて(真理子)

四句     旅立つためにブーツをみがく(みどり)

五句   月青し共に行かんか京の女(友利)

六句     薄の道を手と手つないで(貴代美)

七句   後の世を頼む心の仇桜(登志子)

八句     ビィヨンのような君のくちづけ(こん)

九句   よくないわおよしなさいよ悪い癖(純子)

挙句     すべてのことは水に流して(朝子)

句上  加藤登紀子(1) 山下麗ら(1) 藤本真理子(1) 栗生みどり(1) 岡市友利(1) 城貴代美(1) 高木登志子(1) 今野和代(1) 嶋岡純子(1) 後藤朝子(1) 高城修三(宗匠) 後藤伸雄 杉田繁治  平井二郎 池田孝平 石田千枝子 岡本万貴子 小堀由紀江 石田博 今枝清實 上羽利枝 上羽真理子 奥田貞人  奥山満里子(執筆) 尾崎安彦 小比賀栄作 北脇朝菜 小西淳子 小西淳二 榊原雅晴 竹市明弘 中條晴之 中島風湖 廣青隴 府川浩 古川みどり 細尾隆三 松川穂波 松本啓二郎 松本直子 宮内憲夫 村田薫 山口美加代 山田喜代春 山田順子 弓削季也

2005年から2009年まで「さぬき連歌始」として高松で開催しておりました連歌始(世話人池田孝平)を、このたびは高城修三連歌会の世話人会(代表・池田孝平)主催として京都にて開催する運びとなりました。その第一回として、円山公園内の料亭「いそべ」に45名の方々にお集まりいただき、高城修三により、これまでの20年に及ぶ「高城修三連歌会の軌跡」について講演があったあと、連衆の懇談、加藤登紀子さんの発句をいただいての表十句興行、高城修三連歌会の興隆に多大な功績のあった廣青隴氏・池田孝平氏の表彰など、たのしく、にぎやかな連歌始となりました。 

       表十句  


会席者記念撮影