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さ ぬ き 連 歌 会     






平成二十一年一月十一日
さぬき連歌始
表六句「年明けうどん」の巻
於 ホテルクレメント

発句  幸せや年明けうどんの紅と白(諏訪輝生)
脇   梅香るなか公園歩く(中條晴之)
第三  あしたには逢えない君と手をつなぎ(栗生みどり)
四句  想い伝える言葉を探る(石川浩)
五句   家なき子今夜は眠る月の下(告井延隆)
六句   砲弾止みて秋風わたる(真鍋克子)

今年の連歌始は年明け早々の開催となりました。第一回さぬき連歌始以来、発起人
代表をつとめてくださった多田野久さまが昨年末、お亡くなりになりました。その哀悼の
意を表しましたあと、ギターリストの告井延隆氏の演奏につづき、今年初めの表六句を
巻きました。発句は今年そうそう「年明けうどん」のキャッチコピーで売り出した諏訪輝生
氏が出してくれました。告井延隆氏は初めての連歌参加ながら、恋句から童話の世界
へ、あざやかな転じを示してくださいました。真鍋克子氏の挙句は、さすがに元衆議院
議員の夫人、時事を詠み込んで、前句の「家なき子」を、正月から戦火の止まぬ中東で
家を喪った子供たちにとりなし、彼らにエールを送る付けとなりました。


年明けうどん

平成二十年三月二日
さぬき連歌始
表八句「瀬戸の風」の巻
於 ホテルクレメント

発句  つり人や梅の香はこぶ瀬戸の風(府川浩)
脇    春はいずこぞイージス艦(小川淳也)
第三  雪のこる懐かしき山を下に見て(田中克)
四句    三国一の嫁を迎えし(粟新二)
五句  青い月愛しき君は人のもの(栗生みどり)
六句    音なきメール待ちわびる秋(由佐紹二)
七句  コスモスの花びら数えとぼとぼと(赤松幸子)
八句    千年いきる光源氏よ(多田達代)

今年はずいぶん遅い連歌始となりましたが、ようやく春めいてきた高松のホテルクレメント
にて、東京や関西方面からも多彩な方々の御列席をいただき、無事表八句を巻くことがで
きました。発句は大阪から駆けつけていただいた府川氏、そこに衆議院議員の小川氏の時
事的な句が付き、東京から駆けつけた飛行機からの景色を付けた田中氏の句(初め「四国
の山」とありましたが、地名の観音開きのため「懐かしき山」に訂正)、さらに恋句三句を連
ね、秋の月花を重ねて、最後を多田氏に今年千年紀を迎える源氏物語の主人公光源氏で
しめくくっていただきました。




平成十九年十月二十一日
あ・うんの数寄連歌会
歌仙連歌「草紅葉」の巻
於 モモの広場

 初表
 発句   草紅葉道辺地蔵の頬そめき(陽子)       
 脇      風さやかなる塩江の朝(雪子)
 第三   奥の湯の肌にやさしき月ありて(昌代)
 四句    晶子の歌に涙あふるる(英毅)
 五句   飼猫を捜して歩く雨の街(幸子)
 六句    赤提灯に灯の点りそむ(英毅)
 初裏
 初句   今宵また来ぬ人を待ち杯重ね(陽子)
 二句    マリリンモンローノーリターン(修三)
 三句   脚立踏む女の尻に声をかけ(陽子)
 四句    大忙しの年越し準備(みゆき)
 五句   古暦いいことなしに火にくべる(陽子)
 六句    遠くかすかに三井寺の鐘(雪子)
 七句   弁慶の薙刀光る月明かり(幸子)
 八句    つかの間絶える虫たちの声(雪子)
 九句   静寂の深き萱原獣道(孝平)
 十句    空にたゆとう白雲一つ(修三)
 十一句 団子より花の齢となりにけり(英毅)
 十二句  孫にせがまれ春野に遊ぶ(みゆき)
 名残表
 初句  山焼きの煙はるかに眺めつつ(晴之)
 二句   振り向きざまに唇盗む(修三)
 三句  このままで時を止めてと目を閉じて(みどり)
 四句   抱き合いて聞く夏の鶯(雪子)
 五句  郭公は子育てせずにまかせきり(昭南)
 六句   親に似ぬ子にうれしくもあり(陽子)
 七句  西行も悲しと思う秋の暮(修三)
 八句   金木犀の風に吹かれて(雪子)
 九句  月さやか雁の群ゆく鍵になり(昌代)
 十句   我は我なり人は人なり(修三)
 十一句 大海を見晴らす龍馬目のすずし(英毅)
 十二句  百年先も見えてそうろう(孝平)
 名残裏
 初句  万華鏡あの世とやらへひと遊び(陽子)
 二句   心いろいろ人生いろいろ(美沙子)
 三句  淡き夢抱きてたどる遍路道(孝平)
 四句   導くがごと蝶々の舞う(修三)
 五句  山あいのダムの水面に花吹雪(佑二)
 挙句   野点の席に仲間集いぬ(英毅)

 句上
 土井陽子(客・6) 武藤雪子(5) 祐森昌代(2) 赤松幸
 子(2) 上原英毅(5) 高城修三(宗匠・6) 土方みゆき
 (執筆・2) 池田孝平(世話人・3) 中條晴之(1) 栗生
 みどり(1) 木村昭南(1) 佐藤美沙子(1) 大西佑二
 (1)
ようやく秋の気配を濃くした高松の奥座敷塩江温泉にて、中條文化財団主催の第三回
「あ・うんの数寄大茶会」に参加しての歌仙連歌となりました。地元上西の廃校となった
中学校の講堂(モモの広場)を席場とし、さぬき連歌会を中心に、大阪から脚本家の土
井陽子氏、京都から武藤・祐森両氏も参加し、さらにモモの広場を管理しておられる「ま
んぷく会」会長大西氏らの参加も得ての興行となりました。地元の方々もギャラリーとして
参加いただきました。初折に三時間半ほどかかりましたが、野点のお茶をいただいて
一服、名残折に入ってからはテンポよく進み、五時間ほどで歌仙を満尾いたしました。





平成十九年三月二十八日
香西俊紀氏を偲ぶ連歌会
半歌仙連歌「花一輪」の巻
於 後藤設備屋島別荘

 表
 発句  花一輪夫を偲びて檀の浦(京子)
 脇     そよ風に乗り鶯の声(君代)
 第三  島遍路一本道にたたずみて(弘子)
 四句    ガイドブックでうどん屋ツアー(伸雄)   
 五句  腹さすりふと見上げれば望の月(修三)
 六句    薄の陰でボサノバ踊る(糸枝)
 裏
 初句  あらおかし老いた夫婦の秋の空(二郎)
 二句    手に手を取ってネパールを行く(義隆)
 三句  あの日見たブルーポピーに会いたくて(真一郎) 
 四句    恋のメールも九十九通(修三)
 五句  夏の闇遠くで揺らぐ街灯り(糸枝)
 六句    我なすことは我のみぞ知る(京子)
 七句  石を彫るイサム・ノグチの月明り(二郎)
 八句    競うがごとく鈴虫の声(義隆)
 九句  匂い立つ金木犀の夕間暮れ(文雄)
 十句    酒を片手にふらりふらりと(孝平)
 十一句 高遠に今年も桜咲きいたる(修三)
 挙句    年年歳歳春同じからず(安部)

 句挙
 香西京子(客・2) 高城修三(宗匠・3) 平井二郎(2)
 関口糸枝(2) 谷本義隆(2) 後藤君代(1) 池田弘子
 (1) 後藤伸雄(亭主・1) 後藤真一郎(1) 川北文雄
 (1) 池田孝平(世話人・1) 安部干城(世話人・1)

 

さぬき連歌会に一方ならぬ御尽力をいただいた香西俊樹氏を偲ぶ連歌会が、
香西夫人京子氏を客にお招きし、香西氏の高松高校山岳部の後輩にあたる後
藤伸雄氏の御好意により、春うららかな檀の浦を見下ろす屋島別荘にて興行さ
れました。故人へ素晴らしい御供養になりました。




平成十九年二月四日
さぬき連歌始
表八句「玉藻よし」の巻
於 ホテルクレメント高松

 
 発句 玉藻よし白梅紅梅匂ひけり(岡市友利)
 脇    白髪も茶髪も春クレメント(高山桂一) 
 第三 バレンタインチョコレートの数いくつやらん(木村昭南) 
 四句  本命の彼そっとはずして(城貴代美)
 五句 今年こそ猪突猛進まっしぐら(徳永孝明)
 六句  天空の月遠くに見える(後藤朝子)
 七句 宴果て花吹雪舞ひ我れ一人(小林孝子)
 挙句  うなじに遅い春を感じて(武藤雪子)


すっかり春めいた瀬戸の海を望むホテルクレメント高松の飛天の間において
恒例の「高城修三さぬき連歌始」が催され、岡市先生の発句を得て、表八句
「玉藻よし」の巻を無事巻き終えました。讃岐の政財界・文化界・マスコミ関係
者、さらに京都の「きらら連歌会」など80名余の参加をいただき、上方舞の吉
村ゆきぞの様の「初春の舞」、アカペラ歌手RICO神島様の「心に響く魂の歌
声」に荘厳された楽しい連歌始となりました。





平成十八年九月二十日
半歌仙連歌「女木島に」の巻
於  高松シンボルタワー


 
  表
  発句    女木島に秋の夕照耀けり(たつお) 
  脇       台風一過の跡も残さず(俊介)        
  第三    明日朝に二蝶の料理残しいて(久)
  四句      妻と取り合い勝った悲しみ(武夫)
  五句    ブーメランのごとき男の丸き背な(達代)
  六句      拾い忘れた恋い忘れ貝(友利)
  裏
  初句    地下鉄の向かいのホーム歩く君(朝子)
  二句      言えばよかった愛していると(正志)
  三句    猫の墓小さき石に雪は降る(みどり)
  四句      夜空に響く山鹿の太鼓(友利)
  五句    四十年勤めし会社首切られ(博之)
  六句      ビートルズでも聴き明かそうか(晃一)
  七句    望の月明日は娘の嫁入りだ(武夫)
  八句      今年は行けぬ天皇賞(俊介)
  九句    誰なんだ転勤指令出したやつ(武夫)
  十句      引越し貧乏ああ菜種づゆ(たつお)
  十一句  花の咲く棚田オーナーとなりにける(友利)
  挙句      霞の空をふらりふらふら(修三)

  挙句
  久門たつお(客・2) 小川武夫(3) 岡市友利(3) 
  箕田俊介(2) 多田野久(1)  多田達代(1) 
  後藤朝子(1) 二川正志(1) 栗生みどり(世話人・1)
  高橋博之(1) 津島晃一(1) 高城修三(宗匠・1)
  田中啓二(亭主) 荒井るみ 河合達治 木村修三
  木村玲子 黒田クロ 櫻谷和代 佐野正 清水美智子
  武田千登世 詫間タカエ 徳永孝明 西山正寛 馬場
  弘美 松本康範 三島恵子 三野輝子 八木美知枝
  池田孝平(世話人)
  

NTTドコモさまの御好意により、高松シンボルタワー24Fの
すばらしい眺望の部屋にて連歌興行。連歌は初めてという方
が多かったにもかかわらず、思いがけないイメージの出会い
をたのしめました。




平成十八年三月十五日
半歌仙連歌「讃岐路に」の巻
於  香川証券貴賓室




  表
  発句   讃岐路に木蓮咲かすワインかな(正樹)     
  脇      ロゼのかおりに頬染む春宵(英毅)
  第三   桃の日に潮見て船出いざいかん(哲也)
  四句     逆光の母見えなくなりて(みどり)
  五句   イナバウアー フラッシュの嵐いつまでも(孝平)
  六句     うちもおるきに 土佐のカワウソ(よし子)
  裏
  初句   だれ知るや四万十川に秋の風(修三)
  二句     戻り鰹とハチキンの股(晴之)
  三句   十五からどちらも好きで五十八(修三)
  四句     お伊勢参りが恋の道行き(二郎)
  五句   五十鈴川想いはここで流しけり(よし子)
  六句     朧の空に鶯の声(修三)
  七句   月を待ち酒を求めて門を出る(大介)
  八句     夜桜の下チャンチキオケサ(幸子)
  九句   この国はいかなることに相成るや(修三)
  十句     太平洋に夕日は沈む(友利)
  十一句  フラダンス ブーゲンビリアの花の咲く(英毅)
  挙句     波は南に鴎は北に(みどり)

  句上
  笹本正樹(客・1) 高城修三(宗匠・4) 上原英毅(2)
  栗生みどり(2)  福原よし子(2)  田中哲也(1)  
  池田孝平(世話人・1)  中條晴之(1)  平井二郎(1)
  大西大介(1) 赤松幸子(1) 岡市友利(1)  西村嘉明 
  木村玲子  八木美知枝  安藤健介  澤田茂樹
  沢田佳世子  詫間タカエ  上原佳世子  桜井美和
  平井琢三(世話人)




平成十八年一月十五日
表六句「初明り」の巻
於  全日空ホテルクレメント高松




  発句  初明り雌雄島浮く瀬戸の海(石川浩)
  腋     行き交う船に日の丸なびく(木村大三郎)
  第三  漂流の行き着く先は何処にて(城貴代美)
  四句    たばこの煙古馬場の夜(府川浩)
  五句  気が付けばネオンは消えて望の月(中澤正良)  
  六句    団子食いつつエイティエイト(多田通夫)

平成十八年さぬき連歌始めが、瀬戸の海を眼下にする
全日空ホテルクレメント高松「飛天の間」にて
一三〇余名の参席を得て開催されました。
客  石川浩
宗匠  高城修三
亭主  梅原利之
執筆  西村映霞



平成十七年七月二十日
半歌仙連歌「小石なり」の巻
於  まる家別亭


  

  表
  発句   炎天にただあぶられて小石なり(安)       
  脇       瀬戸の海辺に遊ぶ子供ら(糸)
  第三   城つくる砂の彫刻たのしくて(二)
  四句     懐かしむ夜たばこ片手に(由)
  五句   眠らずに傾ぶく月を見送りぬ(友)
  六句     私の心少し変だよ(俊)
  裏
  初句   あの頃に帰る還暦同窓会(一)
  二句     まる家別亭四十の瞳(孝)
  三句   アルバムの初恋の人見違えて(満)
  四句     思わずかけた声のうわずる(一)
  五句   あのときの接吻の味よみがえり(修)
  六句     当ても無いのにホテルの予約(安)
  七句   青い月山口百恵ほのぼのと(和美)
  八句     今がいいよといい日旅立ち(由)
  九句   テロリスト防犯カメラに笑み送る(一)
  十句     木曜の朝 時は過ぎ行く(紀)
  十一句  嫁ぐ子にひとひら花のそえにけり(満)
  挙句     屋島山にも霞たなびく(糸)

  句上  
  明石安哲(2・客) 関口糸枝(2) 平井二郎(1)
  谷本一二三(3) 松浦由紀(2) 中山満佐美(2)
  岡市友利(1) 渋谷俊隆(1) 池田孝平(1・世話人)
  高城修三(1・宗匠) 渋谷和美(1) 小松紀久子(1)
  佐藤隆(亭主) 池田弘子 木村玲子 櫻谷和代
  詫間タカエ  谷本典子  谷本義隆  三木清吾
  三島恵子  八木美知枝
  




平成十七年四月十七日
半歌仙連歌「一期一会」の巻
於  中野天満宮



  表
  発句   今年また一期一会の桜かな(修)
  脇        春日たゆとう鴻儒の土地(炬)
  第三   煙草吸う浪人生が集まりて(孝)
  四句      どんどこどんどこ狸の踊り(友)
  五句   飲み過ぎて千鳥で歩く月明かり(浩)
  六句      すすきが招く川べりの道(恵)
  裏
  初句   青空に飛行機雲の延びて行く(雅)
  二句      放り投げたし真っ赤なベレー(友)
  三句   孫たちにちやほやされて金を出し(倶)   
  四句      しばらく我慢老いらくの恋(俊)
  五句   桃色のカーネーションを生けてある(辰)
  六句      明日は会おうと心に決めた(倶)
  七句   おぼろなる月は山の端君の里(辰)
  八句      二声ばかり雉の鳴き声(修)
  九句   山つつじ仲間と共にゴルフ場(将)
  十句      たのしくもありくやしくもあり(孝)
  十一句  遠い日の花札勝負思い出し(修)
  挙句      酒をくみつつ肩たたきあう(俊)

  句上
  高城修三(3・宗匠) 池田孝平(2・世話人) 岡市友利(2) 
  香西俊紀(2) 黒木倶子(2) 植松辰美(2) 黒木矩雄(1)
  府川浩(1) 三島恵子(1) 小田雅則(1) 高尾将臣(1)
  山崎千津子 後藤伸雄(亭主) 玉木水象 岩国静子
  伊川文子 山崎敏範  塚本修  後藤君代  横矢猛
  赤股真理子 大西あきら 





平成十六年九月十八日
半歌仙連歌「掬月亭」の巻
於 栗林公園掬月亭




初表
発句 秋早し青サギも見る掬月亭(万貴子)
脇 さやけく渡る萩の庭風(友)
第三 虫の声まだ生ビール恋しくて(弘)
四句 飲んでるうちに未曾有の高潮(久)
五句 今日もまた向かいのビルに発電機(佳)
六句 夜空を飾るイルミネーション(孝)
初裏
初句 ヨン様と冬の京都を旅したい(真理子)
二句 横目でそっと亭主にらんで(修)
三句 銀ブラでヴィトンの前に立ち止まり(孝)
四句 忘れちゃ嫌よ明日は記念日(万貴子)
五句 気が付けば金婚式を迎えおり(友)
六句 瀬戸の小島の秋の夕暮れ(修)
七句 杯に映る満月飲み干して(久)
八句 乗ってみたいな銀河鉄道(克)
九句 果てしなき宇宙の姿見るために(通)
十句 ホトンのリング地球温暖(二)
十一句 時ならぬ花の便りの頻りにて(克)
挙句 玉藻の城下は春爛漫(久)


句上
池野久美子(3)真鍋克子(2)岡市友利(2)岡本万貴子(2) 池田孝平(2)高城修三(2)杉原弘子(1)上原佳代子(1)池田万里子(1)多田通夫(1)平井二郎(1)








平成十六年六月二十日
六萬寺連歌会
於 六萬寺


  半歌仙連歌 暑さかなの巻

 
 発句    六萬寺昔もがなの暑さかな(正三)                 
  脇         琵琶しなやかに吹く青田風(英毅)
  第三    早起きし心はずませ飛んできて(絲津子)
  四句        ビートルズ以来韓流の人(久美子)
  五句     冬のソナタ夏のソナタもなつかしき(満佐美)
  六句        山鹿燈篭恋の始まり(二郎)
  裏
  初句    くたびれし夫(つま)は出張野分け前(有樹子)
  二句       名月しばし雲にかくさん(映霞)
  三句     過ぎし日の悲しき思い抱きしまま(満佐美)
  四句        三十(みそ)年ぶりのクラス会にて(清一)
  五句     平成の栄枯盛衰感じおり(弘子)
  六句       天婦羅つまみビール飲み干す(昭南)
  七句     シスコより子供かえりて夜もすがら(隆子)
  八句       電車の話坂道のこと(朝子)
  九句    老夫婦いたわりあって散歩する(映霞)
  十句       裏参道に遍路笠行く(美代子)
  十一句   孫の押す車椅子にも花吹雪(智子)
  挙句       大願成就と絵馬に書きけり(英毅)

  句上
  西村映霞(2)   上原英毅(2)   中山満佐美(2) 井下正三(客・1)
  牟禮絲津子(1)  池野久美子(1)  平井二郎(1)   池田有樹子(1)
  川上清一(1)   池田弘子(世話・1) 木村昭南(1)  松井隆子(1)
  後藤朝子(1)   山田美代子(1)  竹田智子(1)   池田孝平(世話)
  高城修三(宗匠)  岡本鶴秀      小倉みちこ    香川芳子
  川上映子      岸本慶三郎    玉越範子      中山愛子
  松本康範      今雪真善(亭主)

源平屋島合戦ゆかりの六萬寺にて
薩摩琵琶・岡本鶴秀氏の弾き語り鑑賞のあと
連歌会を興行





平成十六年四月十六日
KSB百菜家連歌会
於 KSB百菜家


 半歌仙連歌 笛嫋々の巻

 

 発句  笛嫋々KSBの花の山(英毅)
 脇     禁酒禁煙忘れて春の宵(桂一)              
 第三  知らぬ顔フレッシュマンを横にして(雅晴)
 四句    恋のライバル火花を散らす(桂子)
 五句  月の夜娘十六母四十(弓月)
 六句    秋の遍路で婿殿探し(和代)
 裏
 初句  結願の杖をかざりて高砂や(英毅)
 二句    瀬戸の浜辺に足跡深し(友利)
 三句  小西和や明治は遠くなりにけり(通夫)
 四句    大河小説坂の上の雲(雅晴)
 五句  来年は屋島も燃えてささりんどう(通夫)
 六句    すすきの原をバイクで飛ばす(糸枝)
 七句  月光に心の憂さも忘らるる(義次郎)
 八句    メールは純子に届くかしらん(桂一)
 九句  ほほえんで冬のソナタを口ずさむ(孝平)
 十句    世界に誇る日本の企業(二郎)
 十一句 桜花ナンバーワンよりオンリーワン(雅子)
 挙句    玉藻の春海四国よ起きよ(晴之)

 句上
 高山圭一(亭主2) 榊原雅晴(2)     上原英毅(客2)  多田通夫(2) 
 唐渡桂子(1)    高城修三(弓月1)  櫻谷和代(1)    岡市友利(1)
 関口糸枝(1)    河村義次郎(1)   池田孝平(1)   平井二郎(1)
 井上雅子(1)    中條晴之(1)     植松晴子      三谷一司
 鶴見邦夫      阿部干城        西山正寛     渡辺アケミ
 池田良平      竹内守善       




平成十六年一月十六日五時より
晴松亭初釜連歌会
於 晴松亭・美藻庵


 半歌仙連歌 あなうれしの巻

 表
 発句  あなうれし大入客の初の釜(二)
 脇     床にゆれてる千両万両(克)
 第三  大名の大盃に酒くみて(義)
 四句    酔いさめて狭き我が家よ(眞)
 五句  有明月味噌汁の香のほのぼのと(克)
 六句    目ざす峰々白く輝く(孝)
 裏
 初句  二郎さん手に手をとって遍路道(糸)
 二句    恋のほむらに陽炎の立つ(映)
 三句  雪解けに萌えいずる草の君を待つ(眞)
 四句    茶髪乙女のラメ入りグロス(友)
 五句  何度でも着信履歴を確かめる(桂)
 六句    警察官の捜査念入り(義)
 七句  遠吠えの犬におびえる秋の月(雅)
 八句    猿のどくろを軒に吊るして(弓)
 九句  高山の土産の品のなつかしく(通)
 十句    言わずもがなの夫の一言(達)
 十一句 言問わん花散るときに死ぬとかや(通)
 挙句    米寿の父はからから笑う(孝)

 句上
 河村義次郎(2) 池田孝平(2) 真鍋克子(2) 大塩眞二(2)
 多田通夫(2) 平井二郎(1) 岡市友利(1) 多田達代(1)
 西村映霞(1) 井上雅子(1) 唐渡桂子(1) 関口糸枝(1)
 高城修三(弓月・1) 伴薫  小川じゅんや  妹尾共子
 真鍋宣子  櫻谷和代  中條晴之  中條緋沙子




於 晴松亭




平成十五年十一月二十一日六時より
北浜アリー連歌会
於  北浜アリー(ナージャ)
 半歌仙連歌 菊の朝の巻                     
    
於 ナージャ

 
 発句  萬尺の線路伝いに菊の朝(友)
 脇      露かき分けて制服三つ(修)
 第三  ポケットにどんぐりいっぱいつめこんで(雅)
 四句    いつ渡そうかただ思案顔(干)
 五句  あいみての昔の心色に出て(友)
 六句    うれし恥ずかしナージャの夜よ(干)
 
 初句  シリコンの入った乳房抱きしめる(修)
 二句    夢に浮かんだマリリンモンロー(明)
 三句  明日買おう2004年のカレンダー(孝)
 四句    有馬記念で万馬券とる(久)
 五句  お年玉あれこれ浮かぶ孫の顔(干)
 六句    瑞宝章の報せ来た日に(修)
 七句  極上の月を肴にワイン飲む(雅)
 八句    ここで一句とジェームスディーン(干)
 九句  理由なき反抗すれど母は無し(久)
 十句    西の空行く鳥影一つ(孝)
 十一句 まぼろしの天守閣に花吹雪(久)
 挙句    連絡船の春の夕暮(七)

 句上
 阿部干城(4)  池野久美子(3)  高城修三(3) 井上雅子(2)
 岡市友利(2)  池田孝平(2)   森明夫(1)   夏田七重(1)
 中條晴之    西村映霞
 




平成十五年十月十八日六時半より
まいまい亭連歌会
於  まいまい亭

 半歌仙連歌 月天心の巻
   於 まいまい亭

  表
 発句 月天心火星と共に輝けり(友)
 脇 遠き国より帰りし我が子(晶)
 第三 信濃路にコスモスの野辺ひろがりて(孝)
 四句 行く末見えず一人たたずむ(眞)
 五句 青空に六本木ヒルズ仰ぎつつ(糸)
 六句 酸味の効きしコーヒーの味(恭)
  裏
 初句 向かいからねえどうするのと拗ねたふり(共)
 二句 花園神社の薄暗がりで(修)
 三句 キャミソールあふれる乳房覆いかね(恭)
 四句 触れたくもあり触れたくもなし(孝)
 五句 妻遅く同窓会よと言い訳す(晶)
 六句 金木犀の匂い立つ夜(修)
 七句 残業に疲れて仰ぐ望の月(タ)
 八句 芝居がかったセリフが一つ(共)
 九句 人生はなるようになるさと見栄を切る(き)
 十句 春の波間に石を投げつつ(友)
 十一句 放哉忌花散る海に酒を撒く(恭)
 挙句 友と二人の弥生夕暮れ(修)

 句上
 西岡恭平(三句) 高城修三(三句) 藤沢晶(二句)
 池田孝平(二句) 岡市友利(二句) 妹尾共子(二句)
 大塩眞二(一句) 関口糸枝(一句)宅間タカエ(一句)
 後藤きみ代(一句)
 鎌田諦香 友安安記子 夏田七重 伴薫 真砂秀子
 山下重数 山下恵子 竹内守善





平成十五年七月十八日六時より
瀬戸の夕日連歌会

七月は、宗匠の中学・高校の同級生木村修三氏のお力添えににより、瀬戸内
海屈指の景勝地である「船隠し」の創価学会四国研修道場をお借りして、谷本
義隆氏を客に迎え、和田興亜・高橋慎吾氏を亭主とする「瀬戸の夕日連歌会」
が興行されました。宗匠を含めて連衆二十二名の盛大な連歌会になりました。












平成十五年六月二十日

於 花樹海(高松市)









平成十五年五月十六日

於 花樹海(高松市)

       
       半歌仙連歌 春うららの巻
        於 花樹海

   表発句  春うらら瀬戸の夕暮れ連歌かな(二)
   脇      蝶も来て舞う花樹海(和)
   第三   不景気も株暴落も忘れはて(修)
   四句     四国遍路に旅立つ友よ(和)
   五句   夏を追う子供の声もしずまって(正)
   六句     山の峠の釜玉うどん(伸)
  
   裏初句  陽水のサングラスとりまぶしげに(孝)
   二句     昔乙女の六本木ヒルズ(諦)
   三句   妻のこと考えながら夜がふける(秀)
   四句     十和田湖畔の温泉の宿(孝)
   五句   奥入瀬の紅葉を踏んでたどりつく(敏)
   六句     一面のすすき銀の手招き(共)
   七句   中空に月さえわたる虫の声(伸)
   八句     ビル屋上の人工庭園(修)
   九句   サラリーマン素振りの音の昼下がり(博)
   十句     あいつにだけは負けるものかと(修)
   十一句  桜花そっと見上げてつぶやいて(諦)
   挙句     今日も今日とて明日も明日とて(修)



      さぬき連歌会連衆(順不同・敬称略)


   平井二郎(客)    香川証券会長
   後藤伸雄(亭主)  後藤設備工業社長
   高城修三(宗匠)  作家
   松岡  敏        ヨットマン
   三矢昌洋       喜代美山荘・花樹海社長
   妹尾共子       随筆家
   井上秀美       井上商環境設計社長
   植原博文       植原建設社長
   鎌田諦香       光華幼稚園園長
   宅間タカエ       ソレイユ社長
   櫻谷和代       フコク生命支部長
   中繁文朗       四国新聞生活文化部長
   高橋博之       高橋歯科医院院長
   石原正貴       日の丸急送社長
   池田孝平(世話人) 葵不動産       





平成十三年三月三十日
於 栗林公園




平成十三年一月二十日
於 花樹海

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