島原連歌会
令和元年五月十九日
半歌仙連歌「島原や」の巻
於 島原乙文
初表
発句 島原やかすかに匂う白牡丹(葵太夫)
脇 青葉を受けてまずは一献(貴代美)
第三 尊王のあつき念いを確かめて(修三)
四句 七生報国今に誓えり(泰三)
五句 おぼろ月犬の遠吠え壬生屯所(るみ子)
六句 桜散るらん昔のごとく(司太夫)
初裏
初句 さざ波が寄せては返す春の湖(るみ子)
二句 くるぶしまでの水はプリズム(真理子)
三句 昼下がり妬む心を誰か知る(修三)
四句 思い抱きしめ舞うや黒髪(司太夫)
五句 ご法度の火の見櫓にかけのぼる(哲也)
六句 大向こう飛ぶ京都南座(純子)
七句 芝居はね鴨の河原は良夜なり(順子)
八句 浅黄だんだらあざやかな秋(修三)
九句 大石社わすれ扇を供えおき(満里子)
十句 十六歳の私なりけり(哲也)
十一句 鈴とれておもいを放つ花吹雪(葵太夫)
挙句 霞の中に今日も暮れゆく(文男)
句上 葵大夫(客・2) 城貴代美(1) 高城修三(宗匠・3) 田山泰三(1) 中川るみ子(2) 司太夫(2) 藤本真理子(1) 安田哲也(世話人・2) 嶋岡純子(1) 山田順子(執筆・1) 奥山満里子(1) 奥村文男(1) 今枝清實 河内保 川村仁子 篠原晴伸 志村久美子 杉田繁治 石平 原野久仁子 春風富美子 松田弘子 由佐紹二
京都島原「乙文」にて葵大夫・司太夫をお招きして初めての連歌会となりました。最初に島原角屋の見学をし、江戸の絢爛豪華な揚屋を堪能した後、料亭「乙文」にて葵太夫の舞や琵琶演奏を楽しみ、それから葵太夫の発句をいただき、連歌興行となりました。出席された石平さんは付句もそこそこにあでやかな太夫の舞姿をインターネットに投稿し、たちまちの反響をたのしんでいました。