北野天満宮奉納連歌会 もどる



平成十八年十二月三日
半歌仙連歌「管公も」の巻
    於 北野天満宮神楽殿




発句   管公も御照覧あれ冬連歌(修三)
脇      師走参りに行き交う男女(清實)
第三   年の瀬を越せそうもない人が居て(登志子)
四句    橋の下には犬が三匹(貴代美)
五句   宴果てただ皓々と望の月(雪子)
六句    一人むなしく茶を立てる秋(晴之)

初句   嵯峨菊の鉢を並べる平野茶屋(隆三)
二句    君待つ宵の瀬音嬉しき(春雄)
三句   週一のお手当ての日は紅を差し(万貴子)
四句    熊手を飾る恋のお多福(友利)
五句   客離れて店仕舞する壁のシミ(登志子)
六句    海猫の来る岬の町で(清實)
七句   忘れ得ぬボサノバの唄夏の月(二郎)
八句    夜通し踊る赤きスカート(孝子)
九句   仕送りの母に内緒の学生時代(清實) 
十句    バンカラ気取り狼藉の春(雅晴)
十一句 片肌を脱いで見せたや花吹雪(万貴子)
挙句    加茂の流れに霞たなびく(隆三)

句上
高城修三(宗匠・1)、今枝清實(3)、高木登志子(2)、細尾隆三(2)
岡本万貴子(2)、城貴代美(1)、武藤雪子(世話人・1)、中條晴之(1)、
廣瀬春雄(1)、岡市友利(1)、平井二郎(1)、小林孝子(世話人・1)、
榊原雅晴(1)石田博、奥田貞人、栗田冨喜子、嶋岡純子(世話人)、
竹本俊平(執筆)、野村笑吾、廣青隴(披講)、松田弘子

「高城修三連歌会」がさぬき連歌会・月待ち連歌会・きらら連歌会を結集して初め
ての北野天満宮奉納連歌会は、今年最初の寒波が到来し寒気つのる京都北野天
満宮神楽殿にて、厳かな中にも和気あいあいあとして興行しました。挙句を得たあ
と、朗詠の名手廣青隴氏(京都詩吟連盟会長)に披講をしていただき、そのあと本
殿にて披講ののち懐紙奉納を滞りなく終えました。今後、毎年の連歌奉納をしたい
と思っております。



会席風景


廣先生による披講

                     
                    串倉にて竟宴



打曇の懐紙に認めた奉納連歌